看護師を目指す上で、避けては通れない関門。
それが国家試験ですよね。
看護師国家試験の合格率は約90%。
狭き門ではありませんが、なにも努力しないで通れるものでもない。
「それは分かっているけど、実際にどう勉強すれば良いの?」
「効率的な勉強方法ってないの?」
この記事ではクロミキの実体験を基にして、こうした疑問やお悩みに対しての意見を書いていきます。
クロミキの看護師国家試験の勉強方法
とりあえずは、クロミキが国家試験を受験するためにした勉強方法を紹介。
あくまでも個人の経験ですし、20年ぐらい前の話なので色々と変わっている部分もあるでしょう。
ですが、根本の部分は変わりませんし、少しは参考になると思います。
過去問をとにかくやる
学校から配られる場合もありますが、ない場合は自分で国家試験対策用の参考書などを購入して過去問を用意しましょう。
これは第一に問題の雰囲気に慣れるため。
何回も繰り返して勉強すると、どの辺りがポイントなのかふわっと分かるようになるはずです。
90%前後の合格率からも分かるように、看護師国家試験は落とすための試験ではありません。
ちゃんと努力をしたかどうかを計る意味合いの方が強いです。
そのため、突飛な問題が出されることは基本的にありません。
基礎をしっかりと固めることが大切です。
また、参考書(問題集)は、何種類もこなさず、一冊をとにかくやり込む方がおすすめ。
その一冊に過去問で大切だと思ったことや気づいたことを書きこんでいきましょう。
自分で自分用の最高の参考書をつくる感覚ですね。
これらは全て暗記に繋がります。
つまり、国試で重要なのは暗記することです。
応用力や発想力ではなく、とにかく暗記。
理系か文系。
どちらであるかが国試には特に関係ないのはこれが理由です。
暗記に全てを捧げるので、国試終了後に勉強した内容は全て忘れたぐらい
例えるなら、ボクサーの減量。
ギリギリまで追い込んで、通ってしまえば一気に開放する感じですね。
効率的な勉強方法
さて、ここからはクロミキの実体験の話ではなく、代筆しているエージの趣味である論文漁り、読書から得た知識を基にした効率的な勉強方法を書いていきます。
色んな文献を参考にしているので、大きく間違っている可能性は低いです。
ですが、あくまでも1つの参考意見として捉えてください。
暗記方法や勉強方法は人それぞれで合う合わないがありますからね。
とは言え、勉強(特に暗記)はいかに脳を上手く使うか。
遮二無二やればどんどん効果が上がるなんてのは大嘘ですよ。
大前提は積極性
勉強が身になるかどうかの大きな違いは、能動的か受動的かです。
要は積極的に、自分からやる気を出して取り組んでいるかどうか。
学生の頃も含めて、好きな教科なんかは点数が良かったりしませんでした?
あれはアナタが能動的に勉強に向き合っていたから。
子供が驚異的な記憶力を発揮するのもこれが大きな要因の1つ。
自分から積極的に向き合いたい、取り組みたいことであれば、イヤでも頭に入るし残るわけです。
なので、もしアナタが
「別に看護師になんてなりたくないし、どっちでも良いや」
という感じであるならば、どんなに頑張ったとしてもなかなかその勉強内容が身につくことはありません。
アナタ自身が看護師国家試験を合格するんだ!
と思うことが重要です。
それを志した理由がなんであれ、どうせ受けるなら合格した方が良いと思いますよ。
間違った勉強方法
意味がないとまでは言いませんが、明らかに効率が悪い方法。
にも関わらず、多くの人が今でもやっている間違った勉強方法があります。
昔ながらのやり方なので、間違っていないと思う人もいるかも知れません。
が、ちゃんとした脳研究から見える事実を鑑みれば、以下で紹介する勉強方法は間違っているので注意してください。
蛍光ペンで線を引く
これはよくやる勉強法ですがNG。
蛍光ペンで線を引くことがゴールになってしまい、脳はその時点で満足してしまうからです。
テキストの読み込み
テキストをただ読み込むだけでは、受動的に情報が入るだけ。
なので、脳が記憶しやすい能動的な状況になっていない場合が多くなります。
可能な環境なら、音読するなどして視覚以外の五感を刺激しながら勉強すると良いですね。
忘れる前に復習
忘れる前に復習は良くありません。
本当に記憶を定着させるには、忘れる前ではなく忘れた頃に復習すること。
エビングハウス(ドイツの心理学者)の忘却曲線によると、人は覚えたことの56%を1時間で忘れるらしい。
1ヶ月後になると79%だそう。
これを参考にするなら、勉強をした後に1~2時間空けて復習。
ってのが良い感じになるでしょう。
具体的にどう勉強すると効率的か
脳は思い出そうとする時に活発になります。
この性質と、今までに書いたことを併せて勉強法の一例を考えるなら、
- テキストを1セクション読む(音読がベスト)
- 読んだらその都度、ミニテストをする
- それで思い出せなかった所だけを復習
こんな感じになるでしょう。
1セクションでなくても良いですが、思い出す回数が多ければ多いほど良いので、細かく区切った方がおすすめです。
さらに、2006年のカリフォルニア大学の研究による「インターリービング」のやり方を合わせると良いかも。
インターリービングってのは、なにか勉強をした後、関連するジャンルの別の勉強を間に挟む。
ってやり方です。
看護業務Aというジャンルの勉強をする場合。
1時間ぐらい勉強したら、看護業務Bの勉強をするって感じ。
記憶は他との繋がりがあるとより強固になるので、その性質を利用しています。
更に、別のことを1時間こなすと、最初のAで覚えたことの約60%を忘れる。
なので、このタイミングでAのミニテストを行い、復習をするとより効率的になるわけですね。
寝ることはスゴク大事
記憶の定着には、脳を使わない状態を作ることも大切。
この脳を使わない状態の間に、脳はゴチャゴチャになっている要素を整理し、記憶します。
なので、睡眠や運動など、あまり脳を使わない(思考をしない)状態を意図的に作ると良いですね。
メチャメチャ思考して運動するのは話が少し変わりますけど。
よくある、試験前に徹夜とか論外。
あれは脳のパフォーマンスを落とす上に記憶の定着も見込めない最悪の行動です。
ちゃんとした睡眠でなくとも、いわゆる昼寝的な睡眠も効果アリ。
時間は6~90分ぐらいを目安に。
記憶の定着だけに重きを置くなら、90分ぐらいの昼寝で、しかもそれにご褒美を付けるとベスト。
これは2015年のジュネーブ大学の研究によるもの。
時間的に難しい人は6分でも効果アリ。
要は、ちゃんと記憶を整理するための時間を脳に与えましょうって話。
先に紹介したインターリービングで、他のことを勉強する代わりに寝る。
ってのも理にかなっているので良いと思います。
まとめ
看護師国家試験で合格するために必要なこと。
それはとにかく暗記することです。
効率的な暗記方法の例もいくつか紹介しましたので、この記事を参考に国試の暗記勉強を進めて行けば、合格の可能性が少しは高くなると思います。
ただ、あくまでも紹介したのは国試の対策方法です。
実際に合格した後、看護師になってからの勉強方法はまた違ったものになります。
看護師になってからの勉強方法に関しては以下の記事で解説。