今回はタイトルのまま。
「看護師長が怖い人や、人間性なども含めて嫌いだったり合わないと感じるアナタに、その対処法を教えます」
という趣旨の内容です。
看護師長は言わば直属の上司。
この人との関係性が上手く行かないと、その職場で働く事が厳しくなるのは必然ですよね。
看護師実務歴16年以上の私が、色々な職場で実際に体験したり、知り合いなんかから聞いた話などを交えて解説しますよ。
まずは実体験の話から
今まで働いてきて、私自身が師長を怖い! と思った事はないです。
いきなり話の腰を折る感じで申し訳ありませんけど。
怖いという感覚でみてたのは学生の頃。
実習先の病院である病棟の師長が怖いっていう話しはセンパイからの言い伝えのようにあって、行ったらほんとに「これか?!」って感じ。
とにかく学生が嫌いらしくて、挨拶してもほぼ無視。
そのくせ学生が処置の回診に付かせてもらうとなったら一緒についてきて無言で監視。
ちょっとでも失敗しようもんなら、その時は「はい、不潔~」と、嫌な感じで指摘。
「指導の仕方ってもっと他にあるやろ。なんでこんな人が師長なんや?」
と感じた人でした。
就職してからは初職場の師長さんは看護の事だけじゃなく
「接客業なんだからちゃんと化粧してきなさい」
とかは言われました。
けど、別にそれを怖いとは思わなかったし、自分も未熟なんだから言われて当然かなと。
ちなみに、看護師のメイクに関しての記事もあります。
その後も色んな師長がいましたが、自分が仕事に慣れてきて、こういう風に働きたい!
とかって思うようになってからは、怖いと言うより「考え方が合わないな」って師長がいるって感じ。
…そもそも私があまり他人を怖いと感じない性格なのもあるとは思います。
にしても、相手も普通の人ですから必要以上に怖いと感じる必要もないはずです。
怖い看護師長。実はそこまで怖くないかも
基本的に、看護師長になる人は仕事ができて、人間性的にもそこまで的外れな人は少ないと思います。怖いと感じている場合も、それは立場上仕方なくそう振舞っているだけの可能性も。
また、元々が組織の上に立つタイプではないのに、成り行きで看護師長になったがために上手なリーダーシップの取り方がそもそも分かっていない場合もあるでしょう。
現場で仕事が上手くこなせる事と、上の立場に立って指示や管理をする事。
この2つは似て非なるスキルですからね。
看護師長に指名する側や、それを受ける側の人。
それぞれがこの違いをそもそも理解していない状況で安請け合いって場合もあります。
どうあれ、こうした人は人間性が問題になっているわけではないですよね。
なので、付き合い方を考えれば逆に上手く関係性を作ることも可能。
単純にその人の表面だけを自分が100%の被害者であるとしての目線で見れば、そりゃ怖いとか嫌いとかの負の面しか見えてこないです。
少し冷静になって向き合えば、そこまで怖くないかも知れませんよ。
看護師長はホントに大変な仕事
看護師長って立場はホント大変で、私も
「管理職にならないか?」
と言われても断り続けてここまできています。
看護師の立場をメインで考えて物事に当たるとスタッフからは好かれます。
でも、他部門や師長よりさらに上の管理職からは嫌がられる訳でして。
私が2年目の時の師長はまさにスタッフ思いのめちゃくちゃいい師長さんでしたが、そのせいで結局オペ室にとばされていましたからね。
私の同期で看護師長をしている人の体験談として。
その人はスタッフに平等に接してるつもりでしたが、突然1人の子から
「○○さんだけひいきしてる!」
と根も葉もないことを看護部長に言いつけられ、その人が逆に指導されたりとかって話しを相談された事も。
こんな感じで看護師長はいわゆる中間管理職の立場。
板挟みになることも多いですから、結果的に基の人間性から逸脱した言動になってしまうこともあるわけです。
ある意味で異常な精神状態に追い込まれている。
そんな状態で働いている看護師長は案外少なくないかも知れません。
まぁ、人の心の中の話なので、どこまで行っても憶測ですけど。
そう思わせるぐらいに大変な仕事であるって認識を持っていると、見方が少し変わるはず。
···ちなみに、私も前職でスタッフ守って解雇されました(笑)。
その顛末については以下の記事に書いています。
立場変われば人変わる
ここまでは看護師長としての仕事の面倒さ、プレッシャーによって変わってしまう場合もある。
要は、その人のせいではない可能性もあるって話でした。
が!
当然、世の中はそんな人ばかりじゃありませんよね。
いちスタッフとして働いてた時はいい人だったのに、管理職になると上の目を気にしてスタッフの気持ち無視するようになる人も。
これは自己保身がそうさせるわけで。
管理職って一応選ばれてなってる人のはずなのに、スタッフ間のいじめを止める事もなく師長が一緒になってやるような場合もあるって聞いた事もあります。
生来の気質がそうなのか。
それとも、スケープゴート(生贄)を作ることである種のガス抜きをしていたのか。
立場が上になった途端、人をアゴで使うようになる人もいます。
環境や立場が人を勘違いさせ、変えてしまうことは珍しくないですよね。
まぁ、色んな看護師がいる中から選抜されて師長になってる訳なので色んな人がいます。
ちなみに、スタッフの気持ちが分からない。
問題を訴えても
「それは自分達でなんとかするしかないでしょ?」
みたいな対応で、上から言われた事ばかり問答無用でスタッフに強要してくるタイプの師長さんと私は合いませんね。
ぶっちゃけ今の職場の師長がそっちよりなので···。
もう何か言われても適当にスルーしてスタッフ間で働きやすくなるよう仕事してますけどね!
嫌い、合わないはどうしようもない場合も
怖い看護師長の場合は何とかなる可能性もあります。
が、嫌いや合わないに関してはどうしようもない可能性が高いのが現実。
これは問題の根源がその人の人間性にあるからです。
「三つ子の魂百まで」と言うように、人の本質的な部分は簡単には変わらない。
まして看護師長なんかをやるタイプであれば尚更。
人から何か言われて変わるような人ではない可能性が高いわけです。
人間性の部分で嫌い、合わない人を自分の好みに変えようなんてのはナンセンス。
と言うか不可能だと考えて良い(洗脳とかしない限りは)と思います。
ましてや自分より立場の低い人に何を言われた所で右から左に受け流されて終わり。
むしろ、その言動に腹を立ててアナタを潰しにかかる可能性の方が高い。
こうした看護師長に対してアナタが取れる選択肢は大きく2つです。
その看護師長より上に行く
それが良いか悪いかは別ですが、どうあれ組織は立場を重んじます。
特に日本はそうですし、看護師などの医療関係はIT企業なんかに比べるとその色が強いです。
となれば、アナタがその看護師長よりも上の立場に行くのも1つの手。
看護師長より上の立場となれば
- 看護部長
- 副部長
くらいかと。
…思ったよりも椅子は少ないですね。
しかも、出る杭は打たれるって可能性もありますし。
実際に実力で上の立場に立ったとしても、変に妬まれたりする可能性も。
後は役職ないけど師長より年配で病院での勤務歴が長い人(お局的な人達)は師長も何も言なかったりします。
ですが、これはこれで難しい(物理的に)ですよね。
そもそも歳を取る以外に方法がありませんから。
結局は波風立つ感じになる可能性は高いでしょう。
諦めて職場を変える
波風立てたくないから、上手く受け流す。
ってことができるなら、わざわざ検索してこんな記事を読んでませんよね。
かと言って、現状のままで働き続けるのは厳しい。
となれば、転職を考えるのは悪くない選択です。
看護師に限った話ではありませんが、日本人は変に転職や職場変えを嫌います。
それどころか悪い事の様に考えている節まであります。
が、これは完全に間違い!
嫌いな人や合わない人がいる場合でも上手く付き合える様に最善を尽くすのは悪い事じゃありません。
しかし、先述の通り人はそう簡単に変わらないのが現実です。
なら、そんな人が上司として存在している職場からはさっさとオサラバするのも悪くない。
他人が変わらないんだから自分が変わるってことです。
これは逃げでもなんでもありませんし、恥ずべき事では一切ありません。
戦略的撤退。
昔からの兵法でも常道として使われる手ですからね。
嫌い、合わない看護師長と毎日顔を突き合わせて仕事をするのが辛い。
そんな気持ちを抱え続ければ、最悪は鬱なんかを発症したっておかしくありません。
アナタを守れるのはアナタだけ。
アナタに快適な職場を提供できるのもアナタだけです。
変わらない、変えられない人や環境と無駄に戦って消耗するのは馬鹿げています。
また実際に職場を変えるかどうかは別にしても、転職や職場変えを検討すること自体に価値があるのことも見逃せないポイント。
- 今のアナタの市場価値
- 転職するならどんな職場の選択肢があるのか?
- 身に付けた方が良いスキルはなにか?
などなど、転職や職場変えを検討するだけでも様々な情報や考え方に触れることになるでしょう。
「どんなに嫌でも、自分が我慢しなきゃ。だってこの職場で働かせてもらっているんだから」
とか。
「転職や職場変えなんて、特に理由は分からないけどダメな気がする。周りから何か言われそうだし」
みたいな考えは今すぐに捨ててください。
そんな馬鹿げた思考で自分自身を縛って狭い視野になることは避けましょう。
転職や職場変えは労働者の当然の権利です!
まして、自分の力で変えられない悪条件や悪状況があるなら尚更。
転職や職場変えのコツ
まず一番大事なのは情報収集。
他の職場で働いている知り合いの看護師に聞いてみる。
これが一番確実に内情を知る事ができる手段です。
後は出入りの業者に聞いてみたり。
この辺りからの情報収集はできる範囲で必ずやるべきですね。
でも、これだと範囲が狭くて限界があるのも現実。
まして、これをするには元から広めの交流や人間関係の構築が必要になります。
こうした部分が苦手、情報収集も得意ではない場合どうするか?
看護師の転職や職場変えに特化したサービスを利用するのが手っ取り早く確実です。
代表的なところだと
『ナース人材バンク』
『ナースではたらこ』
『マイナビ看護師』
この辺りが個人的にはおすすめ。
どれも私が実際に利用した、もしくは知り合いの看護師が利用して悪くなかったサービスです。
『ナース人材バンク』に関しては実際に私が利用して職場を変えた体験談があるので、以下のリンクから併せて読んでみてください。
転職や職場変えにおいて、その成否を大きく左右するのは情報です。
少しでも多くの情報を手に入れるべきなので、広めの交流や人間関係が上手く構築できている人でもこうしたサービスの利用は必須。
利用する側は無料なので、登録して話を聞いてみるだけでも十分に価値がありますよ。
まとめ
看護師長は役職上、仕方なく怖い存在である場合も少なからずあります。
中には孤独と戦っている人もいるでしょう。
看護師長が怖い、嫌い、合わないと感じた場合、まずはその人の本質を見極めることから始めるのがベター。
その人を色々と観察した結果。
「あ、ダメだこりゃ。コイツとは合わない、嫌い!」
となったら変に反抗したり戦おうとせずに、さっさと逃げる準備を始めるのもアリです。
転職や職場変えをした結果、また似たような状況に陥る可能性はあります。
しかし、それはあくまでも可能性の話。
少なくとも、現状を打破することができないならその状況が良くなることはありませんし、そこで働く限り現状が続く可能性大です。
なら、良くなる可能性を追って物事を考える方が建設的だと思います。
とにかく、一番大事なのはアナタ自身。
アナタが良いと思える結果を求めて、アレコレ考えて行動してみることが重要です。